甘酒には様々な健康効果がありますが、便通を良くして便秘解消を手伝う効果もあります。
甘酒を作る米麹の働きには「腸の消化吸収を助ける酵素を作ること」と、「ビタミンB群を作ること」の2つの力が効きます。
甘酒はアミラーゼやプロテアーゼといった酵素が豊富に含まれて消化吸収がとてもスムーズな飲み物です。
また、ビタミンB群は「補酵素」の役割を果たすので、消化吸収をさらに助けます。
さらに、甘酒は腸内環境を整えるのにも一役買います。
甘酒には善玉菌の代表格であるビフィズス菌を増やすオリゴ糖が含まれており、善玉菌が増えて悪玉菌の増殖を抑制します。
食物繊維も豊富に含まれているので、便の量を増やしたりやわらかくする作用もあります。
また、「酪酸(らくさん)」の効果によって、腸のぜん動運動を助けるので、便秘解消に直接働きかけます。
このように甘酒は腸内環境を整え、便通を改善する効果が期待出来ます。
この記事では甘酒の便秘解消効果について説明したいと思います。
→【甘酒の栄養成分を解説!】
甘酒で腸活する
腸内の消化吸収を良くして、便秘を解消するためには腸内環境を整える必要があります。
私達の腸にはおよそ100種類1000兆個という数の腸内細菌が住んでいます。
この細菌が集まっている様子がお花畑に見えることから腸内フローラと呼ばれています。
(フローラとはラテン語で花と豊穣を司る女神のこと)
この腸内フローラは大きく3つの群で成り立っています。
体に良い働きをしてくれる「善玉菌」
腐敗物質を作り出す「悪玉菌」
それ以外の「日和見菌」です。
腸内細菌の理想のバランスとしては、「日和見菌7割、善玉菌2割、悪玉菌1割」と呼ばれています。
悪玉菌にも役割があって、病原体などが腸内に侵入すると、撃退する働きもあるんです。
ただ、悪玉菌が増え過ぎるとがん細胞の発生を促す腐敗物質などを作り出してしまうので、増えすぎには注意が必要です。
悪玉菌が増殖する原因は動物性脂肪やたんぱく質の取り過ぎなど、肉食中心の食生活が関係していますが、他にもストレスや加齢、便秘などでも起こります。
増殖を抑えるためには善玉菌を増やして、悪玉菌と善玉菌のバランスを整えることが必要です。
甘酒には善玉菌の「えさ」になるこうじ菌や食物繊維やオリゴ糖が含まれていますので、善玉菌を増やすためには理想的な食品と言えます。
ビタミンB群が胃腸の働きを助ける
甘酒にはビタミンB群が豊富に含まれています。
ビタミンはお肌に欠かせない栄養素のイメージが強いですが、ビタミンB群は「補酵素」の役割があります。
ビタミンB群は消化吸収を助ける酵素の働きを活性化させる補酵素です。
つまり、ビタミンB群を取ることにより消化吸収を間接的の促進させることになるのです。
ビタミンB群はストレスなどで減少してしまう成分なので、ストレスの多い現代人には必須の栄養素ですよね。
甘酒を飲めば、ビタミンB群を簡単に摂取することが出来ます。
甘酒に含まれる酪酸が便秘を解消する
甘酒を飲むと便秘解消が期待出来る成分の一つとして、「酪酸」も上げられます。
酪酸は腸内に住んでいる酪酸菌によって産生されますが、この酪酸菌を増やすためには食物繊維が必要です。
前述の通り、甘酒には食物繊維が豊富に含まれているので、酪酸菌が増えやすい環境が整います。
酪酸には大腸の細胞のエネルギー源で腸粘膜の修復やバリア機能を高め、腸内を酸性に保って悪玉菌の増殖を防ぎ、発がんを抑えます。
酪酸の効果はそれだけでなく、腸のぜん動運動を促すので、腸を動かしてくれるんですね。
これにより便秘解消を助けてくれます。
甘酒の便秘解消効果の鍵は食物繊維
以上のように、甘酒には消化吸収を助けて、便秘解消に役立つ成分が豊富に含まれています。
いずれにしても、食物繊維をとることが腸内環境を整えるために必須ですので、食物繊維を手軽にとれる甘酒は便秘に悩む女性の強い味方になってくれますよね。
毎日甘酒を飲んでも、少量であれば太ることは無かったという研究結果も出ています。
また、この研究では甘酒を飲むことで炭水化物の摂取量が減ったとの結果も記載されています。
甘酒を過剰に摂取するのは危険ですが、今の食生活に甘酒を取り入れるだけで、便秘が解消されるかもしれませんね。
さらに、甘酒には美肌効果もあるので、飲んでもデメリットがないくらいです。
→【甘酒には美肌効果もある!】
是非、あなたも甘酒を飲んで中から美しくなりましょう!